琉歌を作る5てぃんさぐぬ花の下句を変える

春緒うるま

2019年05月15日 18:01

琉歌の作り方5

琉歌を簡単に作る方法として替え歌があります。今回は下句を作り、上句も変えて自作琉歌を作る作品例を紹介します。

初めに琉歌の作り方1から読めば、もっと分かりやすくなります。
琉歌の作り方1 別窓表示 

琉歌てぃんさぐぬ花、下句を考える

琉歌紹介

てぃんさぐぬ 花や 爪先に染みてぃ 親ぬゆし事や 肝に染みり 

上句
てぃ、ん、さ、ぐ、ぬ。 は、な、や。
ち、み、さ、き、に。 す、み、てぃ。

下句
う、や、ぬ。 ゆ、し、ぐぅ、とぅ、や。
ち、む、に。 す、み、り。 

「てぃんさぐぬ花」はホウセンカです。歴史から見れば古代エジプト時代にも植物の液体で爪を染めていた、と専門家から情報を得てます。ホオズキの葉などでも爪を染めることが平安時代からありました。爪紅(つまべに。つまくれない)と表現されてます。

 上句のマニキュア遊びをする場面を想像すれば、真面目な下句よりも、楽しい場面を思い浮かべるでしょう。さっそく琉歌を作ってみたいね。
琉歌の表現に困ったら読みたいページを参考にできます。琉歌の表現を広げる文の彩(ふみのあや)別窓表示

爪を染めた。次にどうするか。下句になりそうな場面。
友達と見せ合う。鏡に映して大人の表情をしてみる。誰かに自慢しに行く。
花びらが散らかります。それからも何か場面が浮かびそうですね。
「食事だから手を洗いなさい」と母から言われたことはあります。

 ここで、蝶々(ちょうちょ)を連想する。(れんそう:花から思い浮かべるモノ)

ちょうちょ、沖縄方言で「はーべーるぅ」普通は「はべる」と書きます。しかし、今は、ちょうちょ、が良いと感じた。

上句:てんさぐぬ花や 爪先に染みてぃ
下句:ひらひらと ちょうちょが 指にとまる

 上句をちょっと変えないと、少し変な感じがしますね。上句も変えるのが今回の目的ですから、このままで良い。

 友達と見せ合うときも面白いですね。
下句:約束の指に 花の香り、、ちょっと難しくなりましか。

 一人で見つめるのも良いですね。
下句:爪の先にある お嫁姿、、大人になって、結婚して、、そこまで考えますかね。

 誰かに見せる。これは異性だと面白い。
下句:染めた指見せる 顔も赤い、、これは異性からの答えを下句にしました。
恥じらいながら「きれいでしょ」と言われた場面ですね。

 次は下句を中心にして上句を考えます。

琉歌てぃんさぐぬ花で上句を変えてみる

今回の作品例

下句:ひらひらと ちょうちょが 指にとまる

 この上句を考えます。元歌をちょっと変える方法とまったく別にする方法がありますね。

元歌をちょっと変える方法

上句:てぃんさぐぬ花を 花束にすれば
下句:ひらひらと ちょうちょが 指にとまる

 無難ですかね。爪を染める、を使うのも面白い。

まったく違う方法。

上句:五月雨の音に 窓を開けたなら
下句:ひらひらと ちょうちょが 指にとまる

 上句と下句を一応作ったら推敲(すいこう)します。

「ひらひらと」ちょっと軽い感じ。どうしましょうか。
「ちょうちょ」への感情をもっと表現しても良い。

そういうわけで、作りなおすことになる。軽いのも良いが、感情を表現するときに使う場面があるだろうか。作りながら考えましょう。

 雨が降って、ちょうちょが部屋に逃げてきた、、こんな感じにしたい。
上句:雨が、降り出して。ちょうちょが、こんにちは
下句:飾らない、部屋に。花の香り 

 ひらひら、が良かったかな。色々な感情を様々な方法で表現できるのが琉歌ですね。

琉歌の作り方5 替え歌みたいに作れる作品例のページ紹介

有名な琉歌で替え歌みたいに作る方法が書いてあるページを紹介します。

琉歌を簡単に作る方法 別窓表示

よしやつるの名作「流りゆる水に、、」の下句をいくつか載せてるページも参考になります。
②琉歌の下句で遊ぶ,ながりゆる…よしやつる再び登場 別窓表示

 沖縄方言で替え歌みたいな作り方をしたページがあります、おススメです。

琉歌を替え歌にウチナーグチで作る書く詠む 別窓表示


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