参考文献
ふるさとの歌 与那覇政牛先生の著作 野村流古典音楽保存会
南東文学 外間守善先生の著作 角川書店
近世沖縄の肖像 池宮正治先生の著作 ひるぎ社
琉歌大観 島袋盛敏先生の著作 沖縄タイムス
集成琉歌新訳 阿波根朝松先生の著作 沖縄タイムス

プロフィール
春緒うるま
春緒うるま
poetry talker上間春緒です。netで『うえ間はる』『春緒うるま』『うるま』と名乗ってました。
「琉歌が変わるねっと」では親しみやすい沖縄のウタを紹介、作りながら楽しみます。何かの役に立ったら嬉しいですね。
 ライフワークは詩と琉歌を創作、ポエトリーリーディング・スポークンワードで演出。
良い雰囲気で充実した『天然流』の生き方を提唱します。


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2021年09月15日

都々逸(どどいつ)は琉歌と同じ

都々逸(どどいつ)は琉歌と同じ


 都々逸(どどいつ)は文字(音)数や決まりごとも琉歌に近いとうことを話します。
男女の恋や情けを歌う作品も多く、内容も共通点がある。
 まずは都都逸の基本を覚えて、いつものように琉歌へ変えてみましょう。

都々逸(どどいつ)の基本と琉歌の共通点


 都都逸は日本の定型詩で三味線に合わせて歌われます。それで、文字(音)数に制限もある。
文字(音)数→「3・4。4・3。3・4。5」
 つまり7文字(音)数を3回繰り返して、最後は5文字(音)数になる。
琉歌より1文字(音)数だけ少ないですね。

例えば

夢に 見るよじゃ
惚れよが 薄い
真に 惚れれば
眠られぬ
(作者不詳)

 これは文字(音)数のルールも古典的な琉歌に似ています。
とくに3文字(音)数は日本語の基本ともいえると思います。
 これを沖縄方言の琉歌にするのは簡単ですね。

いみに いじゆれば(夢に 出てきたら)
しなさきや たらん(情けや 足らん)
まくとぅ うむゆらば(真実 思うなら)
にんび ならん(眠んび 成らん)

 こんな感じ。
たしかに都都逸といっても「あまり知らない」と言う方も多い。
はい。それで、いくつか紹介します。聞いたことのあるフレーズが多いですね。


人の恋路を
邪魔する奴は
馬に蹴られて
死んじまえ
(作者不詳)

 これは年配の方ならよく聞くと思う。なにやら剽軽な方言の作品が作れそう。



惚れて通えば
千里も一里
逢えずに帰れば
また千里
(作者不詳)

 どこかで似ている琉歌を見た気もしますが、どうでしょうか。やはり、恋のウタが多い。


逢うて 別れて
別れて 逢うて 
泣くも 笑うも
あとやさき
(井伊直弼 茶湯一会集)

 教訓歌として何か作れそうですね。



 都都逸の「作品一覧」とか「有名な」で検索すると、琉歌を作る参考に記事は多い。
「琉歌がかわるねっと」でご提案している「現代語も使う作品」では都都逸と琉歌が同じ四行詩として考えます。



Posted by 春緒うるま at 18:01