参考文献
ふるさとの歌 与那覇政牛先生の著作 野村流古典音楽保存会
南東文学 外間守善先生の著作 角川書店
近世沖縄の肖像 池宮正治先生の著作 ひるぎ社
琉歌大観 島袋盛敏先生の著作 沖縄タイムス
集成琉歌新訳 阿波根朝松先生の著作 沖縄タイムス

プロフィール
春緒うるま
春緒うるま
poetry talker上間春緒です。netで『うえ間はる』『春緒うるま』『うるま』と名乗ってました。
「琉歌が変わるねっと」では親しみやすい沖縄のウタを紹介、作りながら楽しみます。何かの役に立ったら嬉しいですね。
 ライフワークは詩と琉歌を創作、ポエトリーリーディング・スポークンワードで演出。
良い雰囲気で充実した『天然流』の生き方を提唱します。


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2019年05月05日

琉歌の作り方4 テーマを遠回しで表現する方法

琉歌の作り方4

 今回の琉歌は母親への感謝です。古典を参考にして「母」や「ありがとう」を使わないで感謝の思いを表現してみます。

初めに琉歌の作り方1から読めば、もっと分かりやすくなります。
琉歌の作り方1 別窓表示 

古典琉歌:思わらび しかーち 今どぅ 思知ゆる 昔 我守たる 人の 情ち 

上句
う、み、わ、ら、び。 し、かー、ち。(子供をあやして)
な、ま、どぅ。 う、み、し、ゆ、る。(今は 思いを知る)

下句
む、か、し。 わ、ん、む、た、る。(昔、私を守り育てた)
ひ、とぅ、ぬ。 な、さ、ち。(人の愛の深さ)

 子育てをして気づく。自分も親が大切に育ててくれた。母親への感謝「ありがとう」が表現されてますね。母親を人と表現するのは、父や世間もある、と広がる意味にも理解できます。直接表現しないことで、琉歌の意味に広がりを持たせるわけです。「ありがとう」という言葉は充分伝わる詠み方になってます。

 人の情け(沖縄方言だと、ひとぅぬなさち)を中心に考えてみたいですね。先ず、「人の情け」を使うか使わないか自由で良い。 

琉歌で母親へ、ありがとう、を表現する

 何か具体例(叱られた、どこか遊びに連れられて行った)を選びます。古典にあるように、今の生活から思い浮かべるのも良いですね。

古典と似て居るのは

赤ちゃんは 夜泣き 眠れない 夜は
子守歌 の声 思い 出した

 赤ちゃんの頃聞いた「母の子守歌」は記憶にないですが、想像しますね。それで「夜泣きする赤ちゃん」のため子守唄を歌ってあげるとなる。

 子守歌を歌ったのは幼稚園の先生やお姉さんなども想像できます。周りに支えられて自分が居る。母親として心が強くなれる思いの琉歌です。

都会から故郷へ戻る時

花びらが 散って 流される 川も
戻る 故郷に 人の 情け

 夢が叶わないとか、失敗した事を「花びら」に例えてます。「川」は人付き合いや生活。
故郷へ戻れば情ある人が待ているわけです。親、家族、その地域かも知れませんね。

 世の中には色々な家庭や社会もあります。故郷から逃げたい人もいる。ここで「故郷」は心の安らげる場所だと理解した方が良いでしょう。

 成功して戻るときもあります。それがブログの最初に載せてある琉歌です。
直接「母」や「ありがとう」を言わないことで、もっと深く細やかな思いを表現できますね。

琉歌を作るときは、文章の書き方も応用できる

 メールやツイッター、ライン、フェースブックなど、話し言葉で文章を作ることは普通にしてますね。その文章の書き方は、話し言葉で琉歌を作るときの参考になります。このブログでは文章の書き方の定型詩(ていけいし:短歌や俳句。歌の歌詞も文字数が決まってます)を応用してます。

 小学校で習う文章の書き方もあります。細かく複雑(ふくざつ:言い回しとか助詞の使い方など)なやり方もあります。一度は見てみるのも琉歌を作るとき役にたちます。

基本的なことは、次回に調べてみたいですね。



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Posted by 春緒うるま at 12:22 │琉歌を作る実践