2019年05月05日
琉歌の作り方4 テーマを遠回しで表現する方法
琉歌の作り方4
今回の琉歌は母親への感謝です。古典を参考にして「母」や「ありがとう」を使わないで感謝の思いを表現してみます。
初めに琉歌の作り方1から読めば、もっと分かりやすくなります。
琉歌の作り方1 別窓表示
古典琉歌:思わらび しかーち 今どぅ 思知ゆる 昔 我守たる 人の 情ち
上句
う、み、わ、ら、び。 し、かー、ち。(子供をあやして)
な、ま、どぅ。 う、み、し、ゆ、る。(今は 思いを知る)
下句
む、か、し。 わ、ん、む、た、る。(昔、私を守り育てた)
ひ、とぅ、ぬ。 な、さ、ち。(人の愛の深さ)
子育てをして気づく。自分も親が大切に育ててくれた。母親への感謝「ありがとう」が表現されてますね。母親を人と表現するのは、父や世間もある、と広がる意味にも理解できます。直接表現しないことで、琉歌の意味に広がりを持たせるわけです。「ありがとう」という言葉は充分伝わる詠み方になってます。
人の情け(沖縄方言だと、ひとぅぬなさち)を中心に考えてみたいですね。先ず、「人の情け」を使うか使わないか自由で良い。
琉歌で母親へ、ありがとう、を表現する
何か具体例(叱られた、どこか遊びに連れられて行った)を選びます。古典にあるように、今の生活から思い浮かべるのも良いですね。
古典と似て居るのは
赤ちゃんは 夜泣き 眠れない 夜は
子守歌 の声 思い 出した
赤ちゃんの頃聞いた「母の子守歌」は記憶にないですが、想像しますね。それで「夜泣きする赤ちゃん」のため子守唄を歌ってあげるとなる。
子守歌を歌ったのは幼稚園の先生やお姉さんなども想像できます。周りに支えられて自分が居る。母親として心が強くなれる思いの琉歌です。
都会から故郷へ戻る時
花びらが 散って 流される 川も
戻る 故郷に 人の 情け
夢が叶わないとか、失敗した事を「花びら」に例えてます。「川」は人付き合いや生活。
故郷へ戻れば情ある人が待ているわけです。親、家族、その地域かも知れませんね。
世の中には色々な家庭や社会もあります。故郷から逃げたい人もいる。ここで「故郷」は心の安らげる場所だと理解した方が良いでしょう。
成功して戻るときもあります。それがブログの最初に載せてある琉歌です。
直接「母」や「ありがとう」を言わないことで、もっと深く細やかな思いを表現できますね。
琉歌を作るときは、文章の書き方も応用できる
メールやツイッター、ライン、フェースブックなど、話し言葉で文章を作ることは普通にしてますね。その文章の書き方は、話し言葉で琉歌を作るときの参考になります。このブログでは文章の書き方の定型詩(ていけいし:短歌や俳句。歌の歌詞も文字数が決まってます)を応用してます。
小学校で習う文章の書き方もあります。細かく複雑(ふくざつ:言い回しとか助詞の使い方など)なやり方もあります。一度は見てみるのも琉歌を作るとき役にたちます。
基本的なことは、次回に調べてみたいですね。