2020年10月21日
琉歌でわかる本当のこと
琉歌を楽しみ、作り方もわかる。
琉歌の表記は古典の意味を踏まえた当ブログ独自の解釈です。
琉歌でわかる本当のこと
暮らしや世界との繋がりがわかる琉歌
琉歌の形式を書いた記事は多い。詩、ポエトリーとして捉えた場合に違う面もわかる。
琉歌は詩として作られ、声を出して読む、和歌と同じですね。外国でも同じことをしてます。
基本的な知識として文字(音)数が「8886」で、短歌とは少し違うことを覚えれば良い。
それより、このページでは気づかなかった庶民の暮らしや琉歌がかわる物だと、ちょっとだけ書いてみたい。
琉歌は時代で変わってきた
琉歌より先に「おもろ」というのがあったらしい。ちょっと読みにくいようです。
「おもろ」は節を付けて歌うように表現されたと聞きます。言葉の意味はわからない。沖縄の方言が変わったのか、文字にするときが間違いの元か判りませんねー。
ただ琉歌は変わった。理由がはっきりしてます。
先ずこの琉歌
「ぬふぁぬ いしくびり んぞちりてぃぬぶる
にゃへも いしくびり とぅうさ あらな」
意味は沖縄方言として通じましたが 「にゃへも? 」
なーひん、とか言ってる方言です。文字に書いたからこうなったのか。にゃーひん、とか言ってたのか。ま、地域によっても発音とか違ってきます。
次はこの琉歌 何だった?
「なきじんぬ(…) しむないぬ くにぶ
しじま うとぅだるが ぬちゃいはちゃい」
「ぬちゃいはちゃい」可愛がることらしい。「くにぶ」沖縄産のミカン類。「しむない」霜が降りる頃に実がなると聞いたことはあるが確かめてない。時季外れとか遅咲きですね。
今では通じない言葉が多い。それだけ沖縄方言が変わったということ。
それじゃこれ
「うみは花咲きゆい 庭や雪降ゆい
むぞが ふちゅくるや まふぇ吹ちゅる」
漢字にしたのは、庭(みゃー)を「にわ」そして「雪!」
雪は、アラレ、のことらしい。言葉としてヤマト文化が影響してますね。
はい。琉歌は言葉もかわるものでした。これからも変わるから残る表現方法だと信じます。
和歌の影響を直接受けたと思われる琉歌もありました!
「いしなぐぬ、いしぬ。うぅいしなる、までぃん。 うかきぶせ、みしょり。わうしゅ、がなし」
琉歌でわかる当時の暮らし
琉歌から当時の生活や暮らしがわかります。
先ずは「恩納なべ」の作品
「うんな まちしたに ちじぬふぇ たちゅい
くいしぬぶ までぃぬ ちじや ねさみ」
禁止だと立て看板、今はそんな感じ。何が書いてあるのか
「まさか男女の遊びを禁止するのじゃないか」
と「恩納なべ」は心配している。
読めば直ぐわかる。あらまあ!と別の琉歌にもなりそう。なぜ「ねさみ」つまり、ではないか、と疑問を持つのか。
はい、文字は読めないから、言葉で役人か村の長から聞かされたわけですね。それで別の琉歌も作ってます。
当時の沖縄でも文字の読める人は少なかった。「恩納なべ」の作品も口伝えで広がり誰かが書き留めたのでしょう。
やはり口語伝達というやりかた。世界中で行われています。沖縄だけ文字が読めたとか書き留める人が隣に居たなどと言わないよ、ね。
それで「吉屋ツル」の作品
「うらむ ひじゃはしや
わんわたさ とぅむてぃ
なさきねん ひとぅぬ
かきてぃ うちゃら」
有名です。しかし、比謝橋の石碑は「…なさきねん ひとぅぬ わんわたさ とぅむてぃ…」途中が逆になってます。
やはり口語伝達で、あいまいになったのでしょう。
それに「吉屋ツル」が8歳のときらしい。田舎の幼い子供がちゃんとした琉歌を詠んだ?
何か叫んだとは思う。それを後年に正式な琉歌にした。そういう意見が多い。少なくとも幼い子供らしい思いは伝わります。
はい、口語伝達で言葉がちがう形になった作品は多いですね。
「いじゅぬぐとぅ」と「いじゅなとぅてぃ」は同じ琉歌にある表現の違いです。
もうひとつ詠み人知らず。
「しゅうくみん すりば ちちんく くみうちし
わがやどぅぬ しとぅに なるが うりしゃ」
意味は
「塩水を汲めば 月も 掬い移して
お家への お土産に なるのが嬉しい」
15夜前後の夜中ですかねー。沖縄の人も月夜は活動してたと思われます。忍び合いも月の場面が多いですね。
逆に朝早く太陽の上る前から、とも考えられます。早起きして働いていたかも知れません。
このように琉歌には当時の生活や暮らしが活き活きと残されてます。
現代もそのように残して行きたいですね。
さっそく作りましょうか。
それで簡単に琉歌を作る方法を紹介してます。
琉歌を作る・簡単な流れ
琉歌の作り方1、から順序よく一緒に作っていけば大丈夫です。
琉歌の作り方1:小学生から高齢者まで 別窓表示
表現の方法など技術的なことも少しは理解したら作りやすかったね。 表現を考えるため参考にしたページもあります。
文の彩 琉歌の表現を広げる文の彩(ふみのあや) 別窓表示
やはり実践として言葉の変え方を知りたいときは
テーマを変えて作ったページもあります。参考にできます。
「うちはりてぃ」という統一テーマで作り直した自作琉歌は
こちら 琉歌を作る7沖縄方言を使ってみよう 別窓表示
最後に基本となるページがあります。
なぜ琉歌は方言か?
琉歌の基本的な事は?
簡単に琉歌を作る方法!
役に立ちました
テーマ紹介でも書いてますが 21世紀琉歌という形で 親しみのあるウタになれば良いですね
テーマ紹介 別窓表示
Posted by 春緒うるま at 14:45
│琉歌information